富士フイルムのミラーレスカメラ「X-T30」と合わせて買ったレンズが単焦点レンズである「XF35mmF1.4R」でした。
長期間使用していますが、今もなおメインレンズとして愛用しています。
富士フイルムのミラーレスカメラといえばこのレンズ!といっても過言ではないレンズかと思います。
そこでこの記事ではXF35mmF1.4Rを実際に長期間使用してみて感じた良いところ、悪いところを紹介します。
XF35mmF1.4Rの基本スペック

外径寸法 | ø65.0mm × 50.4m |
重量 | 187g |
フィルターサイズ | φ52mm |
撮影距離範囲 | 28cm |
最大撮影倍率 | 0.17倍 |
発売日 | 2012年 |
XF35mmF1.4Rは最初に買うレンズにおすすめ
富士フイルムの単焦点レンズXF35mmF1.4Rは迷わずにおすすめできる1本です。
筆者の場合もキヤノンから富士フイルムに移行したときに、本体とこのレンズ1本だけをまず購入しました。
他のいろんなレビューをみても「富士フイルムユーザーならまず持っておきたい神レンズ」と言われておりそこまで評判がいいなら買ってみようと決意しました。
いざ購入して使ってみると神レンズと呼ばれるだけあり、その描写力に驚かされます。
F1.4だけあって背景はトロトロにボケるのですが、それに加えてこのレンズならではの暖かみのある写真がたくさん撮れます。
重量も軽いのでXF35mmF1.4Rをメインレンズとして常につけた状態で持ち歩いています。
まずはこのXF35mmF1.4Rで富士フイルムの楽しさを味わった後に望遠レンズなどを買い足していきました。

XF35mmF1.4のいいところ

軽くて安い
重量は187gとF1.4という大口径レンズらしからぬ軽さです。
またサイズ感もø65.0mm × 50.4mmと手のひらに収まるサイズ感。
このレンズをメインレンズとして愛用するには十分持ち運びがしやすく負担に感じません。
また金額も5〜6万円程度とまだ手が届く範囲になっています。
綺麗なボケ感を楽しめる
なんといってもこのレンズ最大の特徴はふんわりとした暖かみのあるボケが簡単に撮れるところです。
一般的には解像度が高くかっちりとした写真がいいとされていますが、このレンズで撮れる写真は一味違います。
XF35mmf1.4でしか撮ることのできない綺麗なボケ感を楽しめます。
一方で絞ってあげればかっちりとした写真を撮ることもできます。
こどもを撮るのに最適
小さい子どもを特に屋内で撮ることが多い場合にはこのレンズは大活躍します。
f1.4のおかげで屋内でも簡単に背景をぼかして子どもをしっかりと強調した写真がとれます。
またこのレンズ最大の特徴である暖かみのある写りは子どもとの相性はバッチリ。
子どもを可愛らしさを更に引き出してくれます。
XF35mmF1.4のよくないところ

全体を写すには画角が狭い
このレンズの焦点距離35mmはフルサイズ換算で53mmになります。
焦点距離50mm相当は標準画角と呼ばれて人がみる景色をそのまま切り取ることができると言われています。
ただこれは人が何かに集中したときの画角であり、イメージしているより狭く感じることも多いかと思います。
とりわけスマホカメラの画角に慣れていると思い通りの構図にならないこともあります。
古いレンズでメカ的な完成度が低い
XF35mmF1.4を購入すると付属してくるレンズフードとキャップで困ることがあります。
形はありきたりな丸型ではなく特徴的な角ばりがありお洒落な感じがするのですがキャップが取り付けが悪いです。
レンズフードは簡単に回転してしまい、少し当たっただけで回ってしまいます。
またキャップはゴム製になっておりフードに覆い被せるように取り付けるのですが、これが少し当たっただけで落ちてしまいます。
しかもゴム製のため落ちても全然音が鳴らずに気づけません。
鞄の中で落ちるならまだいいですが歩いている時に落とすと最悪です。
一度雨の日の中落としたことがあるのですが、見事に気づかないまま10分ほど歩き続けてしまいました。
幸い引き返して見つけることができましたが、それ以降は首から下げて持ち歩く時はキャップはポケットに入れるようにしています。
フォーカス時の音が気になる
レンズの販売時期が2012年と古いこともあり、駆動させるためのモーター音が気になることがあります。
屋外だと気づかないですが、屋内で寝ている子どもを撮ろうとすると、かなり気になります。
全群繰り出し方式のためレンズの筐体自体が前後するのですがそのときのクックッと言う音で子どもが起きてしまわないようにマニュアルフォーカスに切り替えて撮ったこともあります。
静かにしないといけない場面には向かないレンズかと思います。
類似スペックのレンズと比較
XF35mmF2との比較
レンズを購入するときに比較対象としてXF35mmF2とどちらを買うべきか相当悩みました。
XF35mm F2というF値だけが異なるものの焦点距離も価格も同等のレンズがあります。
XF35mm F2の特徴はドライでクリアーな描写をしてくれます。
2015年発売ということもありオートフォーカスも早く防塵で使い勝手は上でした。
しかし決めてとなったのはXF35mmF1.4でしかとれない独特なやわらかさに惹かれたからです。
富士フイルムに乗り換える前まではCANONの一眼レフにシグマの30mmF1.4をつけて写真を撮っていました。
このレンズもF1.4と同等で嫌いではなかったのですが、他のメーカーなどと同じようなよくある写りをするよりかは、XF35mmF1.4でしか撮れない写真があり、多くの方が神レンズと称しているXF35mmF1.4への興味が強くあったことから、XF35mmF2ではなくこのF1.4のレンズを購入しました。
XF33mmF1.4との比較
似通った焦点距離で F値が同じ1.4のレンズに2021年に発売されたXF33mm F1.4があります。
こちらは防塵がついたり新型のレンズということもありレンズの駆動もリニアモーターによって静かになっているといったメリットがあります。
一方でXF35mmF1.4と比較すると価格と重さも2倍近くします。
この違いをどう考えるかですが、クセはあるが安くて軽い神レンズが気になるのであれば筆者としてはXF35mm F1.4をおすすめします。
XF35mmF1.4Rをおすすめできる人
以上を踏まえてXF35mm F1.4をおすすめする人はこんな人です。
- 他のレンズでは撮れない暖かみがある写真を撮ってみたい人
- 少々古いレンズで取り付けが悪くても気にならない人
筆者個人としては持っているだけで取り付けが悪いですデメリットさえも愛着が湧いてくる、そんなレンズかと思います。
せっかく富士フイルムのカメラを買った、または買う予定の方は是非この神レンズでしか撮れない写真を撮って大切な思い出は暖かみのある素敵な写真に残してみてはいかがでしょうか。