【書評】「敗者のゲーム」資産運用における考え方、鉄則を解説した投資初心者にとってのバイブルを要約

  • これから投資をしようと考えている方
  • 投資の方針を決めたい方
  • ネットやyoutubeの情報だけで投資を始めるのは不安な方
  • 投資を始めたものの思っていたようにいかず悩んでいる方

このような悩みを持つ人にとって「敗者のゲーム」はぜひ読んでいただきたい一冊になります。

目次

敗者のゲームとは

作者はチャールズエリスという方です。

アメリカで投資会社と投資銀行の経営、調査、コンサルなどを手がけ、全米公認証券アナリスト協会会長などを歴任された投資のプロ中のプロです。

そんなすごい方が資産運用における考え方、鉄則を丁寧に解説した本が「敗者のゲーム」になります。

全米100万部を売り上げるベストセラーで時代を超えて読み継がれており、個人投資家にとってのバイブルとなりうる一冊です。

結論

この本の内容を一言でまとめると「個別株やアクティブファンドに投資せず、インデックスファンドに投資して長期に保有し続ける」という非常にシンプルなものになります。

この結論を理由づけるために丁寧に投資における過去の様々なデータや、投資哲学を説明されています。

インデックスファンドを長期に保有し続けるべき3つの理由

インデックスファンドの方が優れているという過去の実績がある

投資信託には2種類あります。

  • インデックスファンド:日経平均やダウ平均などの代表的な指数と同じ動きを目指す方法
  • アクティブファンド:市場平均を上回る運用成果を目指す方法

この説明だけではインデックスファンドは平均を目指す平凡な投資方法で、アクティブファンドはインデックスファンドを上回るようにプロのトレーダーが投資対象を選び売買してくれるためより優れた投資方法だと思えます。

しかし実際は20年という長いスパンで見るとアクティブファンドの8割はインデックスのリターンを下回るというデータがあります。

そのため2割の優良なアクティブファンドを見つけらる可能性が低いためインデックスファンドを買う方が優れた選択であると言えるでしょう。

信託報酬(手数料)が安い

アクティブファンドはプロのトレーダーが運用するため手数料が高い点が特徴です。

信託報酬という投資信託を保有することでかかる手数料がインデックスファンドが0.1〜1%に対してアクティブファンドは1〜3%程度と高くなる傾向があります。

アクティブファンドは市場平均を上回るだけでなく、さらにこの手数料の差分も上回ることができなければインデックスファンドに勝つことができません。

余計なリスクを取り除くことができる

投資をする上でリスクは切っても切り離せないものです。

人によってリスク許容度は様々ですが、余計なリスクは可能な限り排除して資産運用をした方がいいでしょう。

投資についてくるリスクは大きく3つあります。

  1. マーケットリスク‥全投資家に及び回避、取り除きができない
  2. 個別銘柄リスク‥個々の証券に結びついたリスク
  3. 株式グループリスク‥産業全体の予測の変化によって同じような値動きを示す

このうち❶はリーマンショックや災害による株価暴落など市場全体にかかるリスクのことを指し、回避することは不可能です。

❷、❸は一つの企業が経営不振や問題を起こすことによる株価暴落や、業界自体が低迷することでその業界に属する全ての企業の株価が暴落してしまうことを指しています。
この❷と❸のリスクについては市場そのものを複製したポートフォリオ、つまり市場平均に倣うインデックスファンドによって回避することが可能となります。

リスクが大きいと正常な判断ができずに途中で狼狽売りをしてしまう可能性があります。

インデックス投資は長期的なスパンで優れたパフォーマンスを発揮する投資手法です。

暴落が起きても判断を誤らずに持ち続けるためにも、可能な限りリスクを排除した上で自分のリスク許容度にあった範囲で投資をしましょう。

まとめ

投資初心者や投資手法に悩む人にとって最適解を教えてくれる「敗者のゲーム」を紹介しました。

人生100年時代や高齢化が進む日本で、資産運用は誰もがしなければならない時代が来ています。

そんな中で投資の軸をしっかりと持ってそれを守り続けるために、この本から学べることを活かしてみてはいかがでしょうか。

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