人生で最も高い買い物であるマイホーム
多くの人は住宅ローンを組んで購入すると思います
住宅ローンとはつまり借金です。
借り方を間違えるとせっかくの夢のマイホーム生活が返済に追われたり、最悪の場合手放さないといけなくなったりします。
そこでこの記事では
- 住宅ローンの基礎知識をつけたい
- 住宅ローンを借りるにあたっての具体的な金額を把握したい
といった方に向けて解説をします。
正しく知識をつけ納得して住宅ローンを組むことで幸せな人生設計を立てていきましょう。
住宅ローンについて

ローンの考え方
住宅ローンとは住宅を購入する際に銀行から借りるお金のことをいいます。
住宅の価格は何千万円と人生で最大の買い物です。
現金一括で支払う人は少なく、多くの人が住宅ローンを組んで購入することになるでしょう。
住宅ローンはお金を借りているので、利息が発生します。
借りる額が大きいほど利息も大きくなり毎月の返済額も増えていきます。
そのため世帯収入や生活水準にあった無理のない住宅ローンを組むことが重要になります。
適正な借入金額
無理のない住宅ローンを組むにはどうすればいいでしょうか。
ここでポイントとなるのが借りれる金額と返せる金額というものは全くの別物であるということす。
借りれるローンと返せるローンの目安はこのようになっています。
- 借りれるローンの目安:税込年収の10倍まで
- 返せるローンの目安:手取り年収の25%まで
何も考えずに銀行が貸してくれる分だけローンを組んでしまうとその後の生活が苦しくなり、生活レベルを大きく落とさざるを得なくなる場合もあります。
銀行としてはお金を貸した後の生活まではもちろん保証してくれません。
そこで家計に占めるローンの返済額を手取り年収の25%以下にすることで、無理なく返せるローンを組むことができます。
返済期間
返済期間についても注意すべきポイントがあります。
住宅ローンの完済時期は退職するまでにしてローンを組むことをオススメします。
現在銀行にもよりますが住宅ローンを完済する年齢を80歳までに設定しているところが多くあります。
定年が65歳であることを考えるとその後15年間も返済し続けることは大きなリスクがあります。
- 定年後の収入ダウン
- 働き続けるための健康状態
- 働き口があるか
また退職金を当てにしたローンの返済計画にも注意が必要です。
退職金は退職後の生活を支えることを目的として手をつけないようにした方がいいです。
退職後の収入ダウンや年金の不足分を補うために退職金を使い、住宅ローンは現役期間中に払い終える計画を立てましょう。
金利の選び方
ローンの金利の種類として大きく変動金利と固定金利があります。
- 変動金利・・・決められた期間ごとに金利の見直しがあり、返済額や期間が変化する借り方
- 固定金利・・・ローンを借りている期間はずっと金利が変わらずに返済額、期間が借入時から変化しない借り方
変動金利と固定金利の大きな違いは金利の変動リスクを誰が負うかというところです。
変動金利の場合はローンを借りる個人が、固定金利の場合は銀行がリスクを負います。
そのため将来金利が上昇した場合のリスクを考慮して固定金利は変動金利よりも利率が高いという特徴があります。
変動金利が向いている人
十分お金を持っており例え金利が急上昇した場合であってもすぐに返済できる方におすすめです
10年固定金利が向いている人
10年後の人生設計が固まっている人に向いています。具体的には10年後に子どもの教育資金を払い終える予定といった人です。
10年が過ぎたタイミングで再度固定金利にするか変動金利にするか選ぶことができるのですが、その際は普通にローンを組む場合よりも高い金利がつくことがあります。

金利が高くなるなら新たに別のところでローンを組み直せばいいのでは?
このような考え方もありますが、ローンの組み替えは完璧ではない場合があります。
- そのときの健康状態によってはローンを組めない場合がある
- 借り換え時に再度諸費用がかかり余分なコストがかかる
このような場合があるので借り換えありきでローンを考えることは辞めた方がいいです。
固定金利が向いている人
上記以外の人です。筆者の場合はこちらに該当し将来家を買う際にも固定金利で借りる予定です。
なるべく不確定要素は排除して将来変わることのない固定費としてローン返済ができれば、ライフプランも立てやすくなります。
頭金について


頭金とは
頭金とは住宅を購入する際に住宅ローンを利用せずに自己資金から支払う金額のことを呼びます。
通常住宅を購入する際にはある程度の貯金を貯めておき、頭金として一定金額を支払います。
頭金の目的
頭金を支払う目的は住宅ローンの借入額を抑えるためにあります。
借入金を少なくすることで得られるメリットはこの2つです。
- 毎月の支払いを抑えることができる
- 利息を減らすことができる
頭金の目安と根拠



では実際に頭金はいくら用意すればいいの?
頭金は一般的には物件価格の2割程度を準備しておくべきと言われています。
この根拠として住宅の購入価格には販売会社の利益分が含まれており、この利益が2割程度あります。
つまり仮に住宅購入後すぐに売ろうとしても8割の値段でしか売れないということになります。
これから住宅購入を検討する人にとって、買う前から家を売る予定の人はいないと思いますが、
- 病気で働けなくなる
- 収入ダウンでローンが返済できなくなる
- 家族構成が変わる
このような予期せぬ状況により手放さざるを得ない状況に陥ったときに、頭金を入れずに全額ローンで購入していると家を売ってもローンを返しきれなく身動きが取れなくなってしまいます。



健康で給与も安定してて家族構成も変わらないから自分には関係ないよ
このように思うかもしれませんが、さまざまな理由で住宅ローンが払えなくなってしまった人の割合は2%程度と決して少なくない割合です。
より安心、安全を考えると頭金として20%程度は払えるようになってから購入することをオススメします。
税制について


住宅ローン減税とは
住宅ローン減税制度は住宅購入時にローンを組んで購入する人に向けて、金利負担を軽減することで住宅購入を後押しする制度です。
10年間、年末のローン残高の1%が所得税から控除されます。
新築と中古による違い
控除される上限金額は新築と中古で異なります。
- 新築の場合・・・最大で4000万円まで
- 中古の場合・・・最大で2000万円まで
中古住宅を購入する際は個人間での売買となるため消費税がかかりません。
そのため新築と比べて支払う税金が少なくなるため、控除される金額も少なくなっています。
住宅ローン控除をフル活用するために頭金を0にすることはあり?
頭金をなるべく少なくすることで住宅ローン控除の制度をフルに活用する考え方があります。
しかしこれはあまりオススメできません。理由は2つあります。
①住宅ローン控除の制度は万能ではない
住宅ローン控除というものはローン残高に対してその年の所得税が安くなるというものです。
そのため将来怪我や病気で働けない期間ができてしまうとそもそも所得税がかからなくなります。
その場合住宅ローン控除を受けることができなくなります。
②年収によっては控除額が減る
所得税というのは年収によって金額が変わります。
住宅ローン控除額よりも納めている所得税が下回ると、所得税分しか控除を受けることができません。
このような場合住宅ローン控除を満額で受けられなくなります。
仮に上限である4000万円のローンを組み、満額で控除を受けるためには800万円以上の年収水準が必要となります。
まとめ
住宅購入時における住宅ローンのポイントについてお伝えしました。
夢のマイホーム購入で人生を狂わされないためにも正しく知識をつけて安心、安全な住宅ローンを組むように注意しましょう。